日本で働き、給与、預金、将来の公的年金を主に円で受け取る場合、人的資本と金融資産の一部が日本経済と円に結び付いています。投資先へ海外資産を加えることは、日本以外の企業成長や通貨の値動きを取り込む方法になります。ただし外貨を増やせば自動的に安全になるわけではありません。
給与も資産配分の一部として考える
毎月の給与が円で入り、生活費も円で出ていくなら、短期支出に必要な円を確保する合理性があります。そのうえで長期資金の一部を海外株へ配分すれば、国内企業だけでは得にくい地域や業種の成長へ参加できます。これは米国一国へ集中する理由ではなく、家計の偏りを点検する出発点です。
海外資産は円安への備えにも円高時の変動要因にもなる
外貨建て資産は、円安時には円換算額が押し上げられる場合があります。反対に円高時は、現地価格が変わらなくても円換算額が下がります。株価と為替が同時に不利な方向へ動くこともあるため、海外株を円預金の代わりとして扱うことはできません。
目的別に通貨を分ける
- 数年以内の国内生活費は円で確保する
- 長期資金は国内外へ分散する
- 外貨で使う予定がある資金は必要時期を決める
- 為替が動いても積立額を急に変えないルールを作る
海外比率は生活との接続で決める
投資画面の期待リターンだけで海外比率を決めず、失業時に必要な円、住宅費、教育費、退職後の支出通貨を確認します。外貨資産が下落した時も円の生活費を売却せずに済むよう、投資資金と近く使う資金を分けます。
Q.円で給料を受け取るなら金融資産はすべて海外でよいですか?
A.そうとは限りません。近い将来に円で使う資金まで外貨資産にすると、円高や市場下落時の売却リスクが増えます。目的と期間ごとに分けてください。